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無垢の木と漆(うるし)

無垢の木と漆

漆は最古の塗料として、温かみのある美しい色合いと深いつや、工芸品として繊細な表現の可能性、
そして自然塗料として最も強いといわれる堅牢さを貴ばれ、長く愛されてきました。
日本ではお寺や神社の建築、美しい飾り物などで古くから珍重され、親しまれる漆製品ですが、
西欧の寺院においても大航海時代に日本から伝わったのち、
数百年以上も大切に保管されてきた聖遺物が多く残されており、
祈りの仏具に用いるのにこれ以上ふさわしい塗料はありません。
匠工芸ギャラリー禅は、日本の工芸士の手仕事による天然の本漆塗りにこだわっています。

欅(ケヤキ)

ケヤキは固く杢目は大胆で力強さに溢れています。節の近くは様々な杢目、玉杢等出て個性的です。拭き漆塗りをする事でいっそう杢目の美は浮きたちます。その堅牢な性質や美しい杢目は、自然の樹、生命力を感じさせる銘木として、古くから特別な工芸家具や住宅に使われ、日本人に長くて愛されてきています。

仏壇無垢のケヤキ

杉柾(すぎまさ)

茶室の美学、茶室に置かれる茶棚は指物の杉柾目で作られます。長年で乾燥しますと年輪が立ち色も渋みがでてそのオウトツや色見は侘び寂びの美として嗜好されてます。また、まっすぐに目の詰まった柾目は経年、乾燥等でのくるい、動きが少なく、漆塗りの木地としても理想的な性質を持っています。

仏壇-厨子杉柾

木曽檜柾目(キソヒノキ)

 日本人が古来より愛してきた銘木檜(ヒノキ)経年とともに飴色になり、杢目も優しく温かく優しさに満ちて芳香がヒノキチオールで気持ちを鎮静化させる効果もあります。主には神道の神殿や神棚としても使われてきました。目のつまったまっすぐなヒノキの柾目は、緻密でくるいが少なく、一級品の建築材として、江戸時代は幕府の御用林として厳しく管理されてきました。正倉院の校倉作り、伊勢神宮などの建築でも使われていることで有名です。